暗殺とは要人を計画的に不意打ちで殺害すること

用語集

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暗殺とは

かなり物騒な単語ではありますが、様々な理由から重要人物を計画的に殺害することを指します。我々現代日本人からすればまったくピンと来ない言葉ですが、歴史的に見るとしばしば起きている行為であり、政治や宗教・経済など様々な要因が理由となっています。記録として残っている暗殺事件もかなりの数にのぼりますが、殺人が合法となっている国などなく誰もが隠そうとするため、むしろ表沙汰になった事件の方が少ないでしょう。重要人物の事故や変死があれば対立者による暗殺疑惑が浮上してくるため、ちょっぴりゴシップ的な要素を持つ言葉でもあります。

世が乱れる時期に頻発する暗殺事件

古今東西枚挙に暇がないほどの著名人が暗殺事件で倒れており、ギリシャや中国といった長い歴史を持つ国では紀元前にまで遡ります。日本でも飛鳥時代に蘇我入鹿という大物政治家が被害に遭っており、また安康天皇や崇峻天皇といった在位中の人物すら凶刃に倒れています。

ウィキペディアに暗殺された人物一覧なるリストが有ったので、よかったらこちらもどうぞ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%97%E6%AE%BA%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E4%BA%BA%E7%89%A9%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

このリストによれば奈良時代までは100年おき、平安時代に入ってしばらくはほぼ皆無、そして平安時代末期のいわゆる武士の時代に突入してから激増しています。事件が密集しているのは、源平合戦の前後や戦国時代後期など頻繁に戦争が起きた時期であるため、動乱の中での問題解決の手段となったことが多いのかもしれません。特に江戸末期は大老・井伊直弼が凶刃に倒れた「桜田門外の変」を皮切りに、明治維新を迎えるまでの時期に凄まじい数の人名が挙げられています。

幕末の暗殺された人物代表・坂本龍馬

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テロ行為とはちょっと違います

暗殺という手段はあくまで特定の人物を狙った行為であり、明確な理由と目的・計画がある殺害行為を指します。これに対してテロは不特定の人間をターゲットとして何らかの攻撃を加えることであり、地域や国、または社会そのものを恐怖させることが目的となります。テロによって重要人物が死亡することもありますが、巻き添えを食った場合には暗殺には含まれません。ですが中にはテロを装った暗殺というややこしい事件もあるため、言葉の意味合いは違えど線引きはちょっと曖昧だったりします。

治安維持のために暗殺しちゃう部隊・新撰組

幕末の京都は思想を持った活動家・志士と呼ばれる人々でごった返していました。主に尊王攘夷派と呼ばれる外敵を排除し天皇を中心とした国作りを志向する志士、そして尊皇攘夷と似てはいますが幕府を倒すべきという倒幕運動派が合流し、江戸幕府が設置した京都町奉行ではとても対応しきれない程治安が悪化してしまいます。

江戸幕府としてはさすがにそんな京都の治安状況もまずいだろうということで、元からあった京都町奉行だけでなく、新たに治安維持部隊を設置することにしました。この新設の部隊は新撰組と名付けられ、尊王攘夷・倒幕運動の志士達を厳しく取り締まり、重要人物を暗殺するという手段で事件が起こる前に未然に防止、禁門の変や池田屋事件など相当な成果を挙げています。ですが隊士達も元は剣術自慢の乱暴者ということで、京都市中の商家に恐喝まがいの寄付をせびり、断られると腹いせに放火するという完全にアウトなこともしています。暴力には暴力でという発想で新撰組が結成されたのでしょうが、京都市中に若干の混乱ももたらしたようです。

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