将軍と家族が過ごす女性だらけの場所・大奥

大奥女中と春日局 江戸時代のまとめ・その他記事
大奥女中と春日局

大奥とは

徳川将軍家の生活の場

将軍の家族とお世話をする女性たち、彼女らが日々の生活をする場所は大奥と呼ばれていました。この大奥には将軍の血脈を守る役割がありますので、大人の事情で家族以外は男子禁制だったとされています。

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政治の場など「表」と対比して「奥」

ではなぜ将軍の生活の場を大奥なんて呼んだかと言えば、これには日本の古来より続く慣習が関係しています。現代でも外出することを「表に出る」、華々しく活躍しだしたことを指して「表舞台に立つ」なんて言いますが、要するに日本では公の場を「表」とすることが多い訳です。

この「表」という概念に対し、家族と過ごすためのプライベートな場所が「奥」になりますが、現代でも結婚した女性を「奥さん」て呼ぶこともありますよね。当時の江戸城では「奥」の玄関口に当たる場所は中奥と呼ばれ、その先にある将軍家の日常生活の場が大奥となります。

奥様とか奥さんという呼称は現代でも一般的

イメージ通りの贅沢な毎日

なんとなく綺羅びやかな印象がある大奥ですが、その予算規模を考えるとキラキラなイメージは妥当と言えるでしょう。もちろん幕府の財政状況によって年毎に異なっていたのでしょうが、大体は幕府の財政支出全体の3~8%が大奥の経費に当てられていたようで、その額はざっと20万両程度だったそうです。

当時の庶民は1両あれば余裕で生活できたそうなので、ざっくり言えば庶民20万人を養える予算があったことになります。この予算に対し、大奥にいた人数は大体1000前後だったらしいので、まあどう考えてもリッチな暮らしだったものと思われます。

御台所を頂点に組織化

前述の通り大奥には1000人規模の女性がいましたので、組織化と序列の構築もかなりガチガチに整えられていました。基本的には将軍の正室を頂点とし、御年寄(おとしより)と呼ばれる最高責任者、その下に中臈(ちゅうろう)という世話役、そして炊事係や衣服の管理人がいるという細かな役割分担がされていたようです。

とは言え、将軍の正室に選ばれた女性は天皇家・公家出身が大半であり、文化の違いからか「将軍と仲が悪い」だの「馴染めない」ということで大奥から逃げた事例が多くあります。そのため、大奥のトップ不在という時期が結構長く、その期間を累計するとなんと100年にも及ぶそうです。

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大奥に関連する豆知識

ザ・大奥の春日局が残した爪痕

大奥という単語から真っ先に思い浮かぶ人物と言えば、大河ドラマの主役を張ったこともある春日局(かすがのつぼね)でしょう。この春日局は3代将軍・徳川家光の乳母だったことだけを背景に、大奥の制度を作りながら規模を拡充し、政治にまで口出しできる絶大な権勢を誇っていました。

とは言え、このことは幕府にとっても反省の材料となったようで、その後の乳母は「授乳の際に顔を隠す」という妙な慣習ができたそうです。これは次世代の将軍が乳母の顔を覚えないようにし、癒着を防ぐ意図だったのでしょうが、逆にそれだけで権力を握った春日局も大概だったのかなと思います。

春日局のイラスト
乳母から大奥の主となった春日局

将軍からのお誘いを断ると追放

本来であれば正室こそが将軍の奥さんという立ち位置ですが、前述の通り大奥に馴染んだ正室は多くありません。と言うか、将軍の実母になった正室は異常なまでに少なく、唯一の例外は三代将軍・徳川家光の母・江与浅井三姉妹の末っ子、武家出身)だけです。

じゃあ将軍はどうやって子供を作っていたのかということになりますが、そこで登場するのが世話役の「中臈」であり、この女性達が将軍に気に入られると側室にランクアップする訳です。とは言え、「中臈」は将軍から誘われたら基本的に受けねばならず、もし断ったら問答無用で追放されるという嫌なしきたりがあったようです。

町人の娘も大奥に?

本来であれば大奥で働ける女性は武士の娘、もっと言えば旗本と呼ばれる上級武士の娘だけです。しかし、経済が発展し大成功を収める町人が増え始めると、自分の娘を大奥に入れてドヤりたい金持ちが現れてきました。

すると彼らはお金にモノを言わせ、旗本に大金を払って娘を養女にしてもらい大奥に入れる、という回りくどい手法を編み出しました。そこまでして娘を大奥に入れたいのかなとか思ってしまいますが、こういったケースは非常に多かったらしく、むしろ金持ちに対して営業をかけにいく強欲な旗本すらいたそうです。

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